学校長あいさつ

 

 

 小浜小中学校は、小浜島にある唯一の学校で今年度小学校が創立130周年、中学校が76周年を迎える小中併置校の学校です。

 児童生徒数は、4月現在小学校が39名、中学校が18名です。

 小浜島は、国立西表公園域内に浮かぶ風光明媚な場所で、島のほぼ中央には標高99.4メートルの大岳(ウフダケ)があり、与那国島を除く八重山の島々を望む事ができます。

 八重山の三大名歌の一つである「小浜節」には、 「大岳に登てぃ押しとみゆ見りば 稲粟ぬなうり 弥勒世弥報(大岳に登って島を見渡せば、稲粟の実りが素晴らしく豊かだ)」とあるように、一昔前はお米の生産が盛んに行われていました。本校では、伝統をつなぐ一つとして、4年前に保護者や地域の方々のお力を得て、校内の池を田んぼ使用に再構築し、稲作の授業を展開しています。また、収穫した稲を昔ながらの道具を使用し脱穀体験を行ったり、精米した米を給食で大切にいただくなど、学校生活のあらゆるところで、地域の豊かさを体感する学びの循環を行っています。

 また、小浜島はNHKの朝の連続テレビ小説「ちゅらさん」の舞台にもなった島で、観光客も多く訪れる島です。

 その他、地域行事も多く「結願祭、盆、種取り祭」は、無形文化財にも指定されており、校内放送の第一声は『クモーコウのケーンナリ、ウキワーリシター(小浜校のみなさん、おはようございます)』 と方言でのスタートや総合的な学習の時間においては、数々の地域の伝統文化に触れる授業が計画されるなど先輩から後輩へと伝統文化の継承がしっかり受け継がれている島です。

 校門の正面には、創立100周年を祈念して建立された石碑に「校訓:故郷の心 豊かに」の文字が刻まれ、「視点はふるさと 視野は世界へ」という島の先輩方の願いが込められています。

 自然に恵まれた環境と伝統行事等をとおして郷土に誇りを持つ子どもたちを育成しながら、本年度の重点目標である「確かな学力の育成」「キャリア教育の充実」「自己肯定感の高揚」を小中併置校の強みを生かし取り組んでいきます。

また、今年度は、小浜小学校創立130周年の節目にあたることから、学校・保護者・地域が一体となって、小浜校のこれまで築いてきた歴史と文化を次世代につなぐ式典を6月1日に催します。

 先輩達が築いた伝統と校風を守りながら、「チーム小浜」として、学校スローガン『えがお・あいさつ・思いやり 共に学び合う 楽しい学校』づくりに向け、学校・家庭・地域がしっかりとスクラムを組み将来の担い手となる『小浜っ子』の育成に全力で頑張っていきます。

今年度も、皆様のご支援、ご協力をお願いします。

 

令和 7年 4月 吉 日

竹富町立小浜小中学校

校 長 仲山 ゆかり